Huluで映画「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」を見た感想

鬼才・リリー・フランキーの自伝を映画化!オダギリジョー、樹木希林出演作品「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」はHuluで配信中です!(2018年10月12日現在)

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」

2007年4月14日公開。配給は松竹。2時間22分。

リリー・フランキーが自身の母親との思い出をつづり、累計発行部数220万部を超えるベストセラーとなった自伝小説「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」がオダギリジョー、樹木希林主演で映画化。監督は「バタアシ人魚」(1990年)、「深夜食堂」(2015年)の松岡錠司、脚本は松尾スズキが務める。

原作

リリー・フランキー「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」

リリー・フランキーが自身の母親との半生を綴った小説。
2006年に第3回本屋大賞を受賞し、220万部を越すベストセラーとなった。

2007年公開の映画の他に、大泉洋主演の単発ドラマ、速水もこみち主演の連続ドラマ、萩原聖人主演の舞台版と、2006年から2007年にかけて相次いでメディア化されている。

単行本
扶桑社より 2005年6月29日日刊行
文庫版
新潮社 新潮文庫より2010年7月1日刊行

《リリー・フランキー》
1963年11月4日生まれ。本名、中川 雅也(なかがわ まさや)。
福岡県北九州市小倉に生まれた後、5歳から中学卒業までを福岡県鞍手郡宮田町(現:宮若市)で過ごす。
大分県立芸術短期大学付属緑丘高等学校を経て、武蔵野美術大学に進学。
イラストやデザインのほか、文筆、写真、作詞・作曲、俳優など、多種多彩な分野で活動中。
近年では俳優として特に高く評価され、主演した是枝裕和監督作品映画「万引き家族」(2018年)は第71回 カンヌ国際映画祭の コンペティション部門 パルムドール(最高賞)を受賞し話題になった。

スタッフ

監督:松岡錠司
脚本:松尾スズキ
製作委員会:日本テレビ放送網、リトルモア、松竹、衛星劇場、三井物産、電通、扶桑社、バンダイフィル、読売新聞、讀賣テレビ放送、ガンパウダー、アンシャンテ、フィルムメイカーズ、札幌テレビ、中京テレビ、広島テレビ、福岡放送

主題歌

福山雅治 「東京にもあったんだ」

あらすじ

変わり者で飲んだくれのオトン(小林薫)と別居し、生まれ育った小倉からオカン(樹木希林/内田也哉子)の実家のある筑豊に移り住んだ5歳のボク

15歳になったボクは寂れていく一方の故郷とオカンの元を離れ、大分の美術系の高校進学を機に一人暮らしをはじめ、高校卒業後は憧れていた東京の美術大学通うため上京する。

故郷を離れる時のオカンの心配は的中し、ボク(オダギリジョー)はオカンが必死に働いて作った仕送りのお金で伸びきったゴムのようにぐうたらで自堕落な日々を送る。

大学卒業後もまともに就職もせず借金を重ねながらふらふらしていたが、久々に故郷の叔母に連絡をとるとオカンがガンの手術で入院していたと知らされる。

心を入れ替えたボクは必死に働き、いつしかイラストレーター兼コラムニストとして喰えるようになっていたボクは、ついにオカンを東京に呼び寄せ、再び二人で暮らし始める。

明るく世話好きで料理が得意なオカンはボクの東京の友人達ともすぐに打ち解け、笑いの絶えない楽しい日々が続いていた。
しかし、そんな幸福で平凡な日常を送る中、オカンの体に再びガンの魔の手が忍び寄っていた・・・

みどころ

息子と母の思い出を描く名作!

2006年に本屋大賞を受賞し、多くの読者の号泣させたリリー・フランキーの小説「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」の実写映画化作品。

ストーリーは、主人公である「ボク」を女手一つで苦労しながら育てあげてくれた母との思い出と、ようやく親孝行ができると思った矢先に病魔に倒れてしまった母を見守る現在が交錯する流れになっていて、けして派手ではなく淡々と描写されている分、深い愛情と哀しみが感じられる作品だと思いました。

とってもチャーミングなオカン!

主人公の母親である「オカン」は、息子を守るために夫である「オトン」をフライパンで殴り、愛想を尽かして「ボク」を連れて家を飛び出す強さもありながら、ちょっと心配性でとびきり料理上手な陽気なお母さん です。

せっせと美味しいご飯を作って振る舞ったり、鼻メガネや出っ歯のおもちゃをつけておどけたり、病床にありながら久々に会うオトンの前でちょっとおしゃれをしてツンとおすましするところなんてとてもチャーミング!

その分、オトンと別居してからは女手一つで必死に働き、ろくに学校に行かず自堕落な日々を送る息子を信じてせっせと仕送りをするシーンや、故郷を出て東京に向かうシーン、後半がん治療で苦しむシーンは見ていてぐっと胸がつまってしまいました。

昭和38年生まれのリリー・フランキーさんのお母さんなので、おそらく昭和10年代の戦前から戦中にかけて生まれた世代だと思われます。
そんな苦労し通しだった「昭和のおふくろさん」の姿は、発表当時昭和生まれ世代の大人、特に男性の涙腺に直撃したのが頷けるような気がしました。

オダギリジョー「ボク」を熱演

この作品の主人公で語り手である「ボク」役は俳優のオダギリジョーさん。
最初こそ、リリー・フランキーを演じるにはオダギリジョーじゃ格好良すぎるんじゃない?と思ってしまったのですが、東京に憧れてオカンの元を離れてから最低のどん底まで落ちていく姿や、病魔に侵され苦しむオカンを前に戸惑い苦しむちょっと情けない姿を非常にリアルに熱演されています。

東京でいっぱしのクリエイターとなって「先生」とまで呼ばれているのに、病床のオカンの前では子供のような表情で顔をくしゃくしゃにして泣くシーンは、見ていてもらい泣きしてしまうほどでした。

また作中、オダギリジョーさんは上京したての美大生時代から大人になるまでを演じるのですが、昭和後期の斜め掛け鞄やイモジャージ姿から平成初期のロン毛でいかにもアーティスト!な格好まで着こなしていたのはさすが!ですね。

親子のあり方、夫婦のあり方

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」で忘れてはならないのは、タイトルにも出てくる「オトン」の存在でしょう。

時々「オトン」がふらっと出てきてボクとオカンに絡んでくる事で、離れていてもどこかで繋がっている、そんな親子のあり方、夫婦のあり方を考えさせられ、この作品をただの息子と母親の絆を描いた美談で終わらせなかったのではないかなと思いました。

「オトン」を演じたのは俳優・小林薫さん。破天荒な「オトン」は昭和の自由奔放で家族を振り回す男が当たり役な小林さんにぴったりでした。

追悼・樹木希林さん

この作品のもう一人の主人公であるオカン。
そのオカンを演じた樹木希林さんが2018年9月15日、自宅で家族に看取られ75歳で亡くなられた というニュースは記憶に新しいと思われます。

1961年に18歳で女優活動を開始し、20代のうちから老人役を演じるなど個性派女優として、テレビドラマ、映画、CMと多岐に渡って活躍し続けた樹木さん。
独特でありながら不思議な安心感を与え、どんな作品にも溶け込みながら深みを持たせることが出来る稀有な女優さんでした。

私生活ではミュージシャンの内田裕也氏と45年に渡る別居婚を続け、2005年には乳がん、次いで2013年には全身がんだと告白、闘病しながらも女優業を続けていたことから、「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」のオカンと重なる部分が多くあって、そういう観点から見ても泣けてしまう映画でした。

しかも、オカンの若い頃を、樹木希林さんの実の娘である内田也哉子さんが演じられているのもまたとても良かったです。

樹木希林さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

登場人物/キャスト

ボク:オダギリジョー
(中学高校時代:冨浦智嗣、小学校時代:田中祥平、幼少時代:谷端奏人)
名前は中川 雅也。のちのリリー・フランキー。オカンからは「マー君」と呼ばれている。

福岡県北九州市小倉で生まれ、5歳の時からオカンの実家のある筑豊で育つ。
高校からオカンの元を離れ、大分の美術系の高校から東京の美術大学に進学するも自堕落な生活で身を持ち崩す。大学卒業後もまともに就職もせず借金を重ねながらふらふらしていた頃、オカンがガンに侵されていると知り一念発起してがむしゃらに働き出し、イラストレーター兼コラムニストとして独り立ちする。

オカン:樹木希林(若い頃:内田也哉子)
ボクの母。名前は中川栄子。筑豊出身。陽気で世話好きで料理上手。
破天荒なオトンに愛想をつかし一人息子のボクを連れて別居、筑豊にある実家に身を寄せる。
それ以来小料理屋の手伝いや内職をして女手一つでボクを育てあげる。

オトン:小林薫
ボクの父。名前は中川弘治。小倉在住。飲んだくれの変わり者。飽き性で何事も長続きしない。
ボクが5歳の時からずっと別居しているが、ボクの学校の長い休みのたびにオトンの家に一人で行く事になっていたためずっと親交はある。

筑豊のばあちゃん:渡辺美佐子
ボクの母方の祖母。5歳から中学生になるまで一緒に暮らしていた。

小倉のばあちゃん:佐々木すみ江
ボクの父方の祖母。5歳まで一緒に暮らしていた。

ノブエおばさん:原知佐子(若い頃:小島聖)
みえ子おばさん:結城美栄子(若い頃:吉本菜穂子)
オカンの姉たち。

ブーブおばさん:猫背椿
オカンの妹。小料理屋を営んでいる。

平栗(ひらぐり):勝地涼
高校時代にできた、ボクの「毛色の変わった」友達。
大学受験失敗後家業を継いで美容師になっていたが、フラッシュダンスを見てダンサーを目指し上京。ボクの家に居候する。

ミズエ:松たか子
ボクの彼女。朗らかな性格の女性でオカンにも気に入られていたが、ボクとは破局してしまう。

タマミ:伊藤歩
磯山:平山浩行
えのもと:荒川良々
ホセ:辻修

ハイカラな男:寺島進
高校の女教師:土屋久美子
不動産屋の事務員:小泉今日子
病院の借家の老婆:千石規子
葬儀屋:塩見三省
中目黒の大家:松田美由紀
東京の病院の医者:田中哲司
笹塚の診療所の医者:柄本明
「かっぱ」の客:板尾創路
アイドルDJ:宮崎あおい
編集長:六角精児
ラジオ局のディレクター:仲村トオル
催促する編集者の声:岩松了
郵便配達人:田口トモロヲ
トルコ嬢:江本純子、安藤玉恵、栗原瞳
堕落した日々の彼女:麻里也
大学時代の彼女:竹下玲奈
似顔絵教室の女子社員:小林麻子
東京の看護婦:ぼくもとさきこ

Huliで配信中の樹木希林出演作品

《映画》
トラック野郎 突撃一番星(1978年)
総長の首(1979年)
神様のくれた赤ん坊(1979年)
天城越え(1983年)
いつかギラギラする日(1992年)
三たびの海峡(1995年)
半落ち(2004年)
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007年)
悪人(2010年)
わが母の記(2012年)年
ツナグ(2012年)

《ドラマ》
服部半蔵 影の軍団(1980年)
センセイの鞄(2003年)
僕たちの戦争(2006年)
このミステリーがすごい! ~ベストセラー作家からの挑戦状~(2014年)

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