ほしのこえ』は新海誠監督が制作し、2002年2月に公開された短編アニメーション映画です。

今では『秒速5センチメートル』や『君の名は。』など多くの作品を世間に送り出している新海誠監督。そんな彼にとって初めての劇場公開作品としても有名な本作。

本作は「携帯電話のメール」「少年少女の遠距離恋愛」をテーマに描いた作品。25分という短編作品ながら、その制作(監督・脚本・演出・作画・美術・編集)の殆どをご自身のみで行っています。これら膨大な量の作業を一人でこなすというのは、作品に対する思い入れの強さが伺い知ることが出来ます。

映像作品以外にノベライズ、コミカライズ化も行われており、小説版は2種類が発売しています。

本編は2002年2月に世田谷区下北沢にあるミニシアター「トリウッド」にて公開が行われました。公開から年月が経った2015年4月には舞台版(朗読劇)も上演。原作をしっかりと描いた内容となっています。

また『ほしのこえ』は2つのバージョンが存在しています。オリジナル版声優版と制作されていて、オリジナル版の声優は新海誠さんご自身が寺尾昇役、長峰美加子役を篠原美香さんという方が演じられています。

篠原美香さんについては、新海誠さんの知人や彼女という情報もありますが真相は定かではありません。声優ではないとのことですが、その演技は個人的にとてもハマっていると感じています。新海誠さんご自身の演技も必見です。

Huluでも『ほしのこえ』は配信されており、本編終了後に短編モノクロアニメーション『彼女と彼女の猫』も合わせて視聴が可能となっています。
※『ほしのこえ』DVD版に映像特典として収録。2016年3月にはオリジナルストーリーのTVアニメも放送された

それでは『ほしのこえ』の感想を交えながら、ご紹介していきたいと思います。

『ほしのこえ』あらすじ

2039年――地球。
火星にあるタルシス台地に調査として送ったNASAの調査隊が異星文明の遺跡を発見。
しかし、突如出現した地球外知的生命体「タルシアン」によって全滅。
人類はそこで回収した「タルシアン」の技術を用いて、対抗手段を講じる。
そして2046年。中学三年生の長峰ミカコ寺尾ノボルはお互い密かな想いを抱きながら毎日を過ごしていた。
そんな中、ミカコは国連宇宙軍のタルシア艦隊に選抜され、地球を離れることになった。
タルシアンとの戦いに臨むミカコだが、彼女と地球の距離は更に開いていき……。

感想

個人レベルの作品とは思えないクオリティ

正直なところ、個人レベルでこの作品を手掛けるのは本当に圧巻です。アニメーションは1秒動かすのに何枚もの絵を重ねて表現するので膨大な総数になるのではないでしょうか。
※テレビアニメ1話分の動画枚数は平均3000~4000枚ほどと言われています(作品によってはそれ以上も)

加えて脚本や背景美術、さらに声の収録などなど……想像するだけで一体どれだけの時間が掛かるのか。計り知れないほど。それでも完成させてしまうのは、さすが新海誠監督と言ったところ。

勿論、商業作品として公開する以上はクオリティは求められてしまうのは無理もありませんが、それを差し引いたとしてもやはり個人的には「すごい」という一言が出てきます。

どの視点から作品を見るによって捉え方が変わってくるかも知れませんが、気付けば世界観にドップリ引き込まれていた私でした(笑)

この世で最も切ない遠距離恋愛

本作は地球外知的生命体「タルシアン」と人類の戦いを描いた作品……という本格SFバトルアニメではありません。(設定としては存在していますが)

あくまで「恋愛」を軸とした「SF」作品で、その過程にロボットや宇宙、未知の生物との戦いが盛り込まれているといった感じです。

これが単なる「遠距離恋愛」であれば「ああ…切ないな」程度で済むのでしょうが、本作には「物理的な距離」と同時に「時間」まですれ違ってしまいます。

ミカコは宇宙。ノボルは地球。そんな彼女たちを繋ぐのは「携帯電話のメール」ただ一つ。

現代では「LINE」や「Twitter」など、すぐに繋がれるツールが数多く存在しますが作中では「メール」のみなのです。そしてさらに悲しいことに宇宙では「光年」という単位が用いられ、1光年は光の速さで1年掛かってたどり着く距離のことを指します。

つまりたった一通のメールを往復するだけで、想像に難くない悲しみが待っていることになります。どう足掻いてもその距離は埋められず、会いに行くことも声を聞くことも出来ない状態。これがもし自分だったら……そう考えると耐えられる自信は正直なさそうです(苦笑)

このメールの内容。これが本当にズシリと来る内容なので、是非ご覧になってもらいたいですね。

願わくば完全版を

とても考えさせられる作品なのですが、これだけ濃い設定にも関わらず30分という短編作品が非常に勿体無い!

設定や物語の背景など、描き切れていない部分や掘り下げられていない部分も多いので、人によっては感情移入がしにくいと感じる場合があるかも知れません。

私は小説版を読んでいないので補完されているかまでは分からないのですが、

  • ミカコは何故、国連宇宙軍に選抜されたのか。ロボットを動かす適正などが必要?
  • タルシアンとの戦いの行く末はどうなるのか
  • タルシアンが敵対する理由やその目的は?

などなど、色々と気になる箇所は少なくありません。これらがもっと深掘りされることで、ミカコの心情や状況を深く知れ、もっと作品に対する思い入れが強くなるのは間違いないかなと。

そう考えると何かの形でしっかりと描ききってほしいな……と願わずには居られません。

まとめ

実はこの感想、視聴した直後に書いたものではなくしっかりと振り返って自分で整理して浮かんできたものです。

本当に視聴した直後は「これは……『トップを狙え!』なのか!?」と安直に某ロボットアニメが真っ先に浮かんできましたね(苦笑)

ですが、ロボットアニメとして見るのではなく「恋愛」として視聴するだけで本当にグッと心を掴まれるような想いに駆られました。短い作品ではありますが、限られた時間の大切さや、伝えたくても伝えられないもどかしさ。今の便利な世の中だからこそ、伝えるべきことは伝えられる時に。そう改めて感じさせて貰うことが出来ました。

新海誠さんの作品の中でも、少し古いものになりますが今でも遜色なく楽しめる作品ですので是非一度ご視聴してみては如何でしょうか。

登場人物/キャスト

※舞台版のキャストに関しては日によって変更されます

  • 長峰 美加子(ながみね みかこ)

長峰 美加子/CV:篠原 美香(オリジナル版)、武藤 寿美(声優版)
舞台版:小松 未可子

本作における主人公で、中学三年生の少女。
国連宇宙軍所属のタルシアン調査隊「リシテア艦隊」に選抜される。
大型機動マシン「トレーサー」のパイロット。

  • 寺尾 昇(てらお のぼる)

寺尾 昇/CV:新海 誠(オリジナル版)、鈴木 千尋(声優版)
舞台版:梅原 裕一郎

本作におけるもう一人の主人公。
ミカコと中学時代のクラスメイトで、同じ剣道部の仲間。
彼女に対して、密かな想いを抱いている。

  • リシテア艦オペレーター

リシテア艦オペレーター/CV:ドナ・バーク(Donna Burke)

国連宇宙軍が運用している恒星間宇宙戦艦のオペレーター。
敵対するタルシアンなどの出現をパイロットへ通達している。
なお、リシテア以外にも複数の同型艦が存在している。

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