作品概要

ミリオンダラー・ベイビー

本作は2004年公開された、クリント・イーストウッドが監督・音楽・主演を務めた映画です。家族に愛情を注げなかった老トレーナーと、家族から愛情を注がれなかった女性ボクサー、二人の栄光までの道のりと意外な結末を描いた本作。この結末に本作公開後、その是非をめぐって様々な論争が繰り広げられました。
父娘の究極の愛の形を描いたとも言われる本作は、非常に高い評価を受け、第77回アカデミー賞において主演男優賞・脚色賞・編集賞を、第62回ゴールデン・グローブ賞では監督賞・女優賞を、第10回放送批評家協会賞では主演女優賞を受賞するなど、数々の映画賞を受賞しています。

映画の背景のおさらい

前知識がなくても本作は楽しめる内容となっています。しかしここでは多くの方に本作を楽しんでいただけるように、視聴前に知っておくと作品の理解の手助けになる知識をまとめました。決してネタバレにはなりませんので、安心してお読みください。

ボクシングトレーナー・ダンの役割

マネージャーとして

ジムの経営者でありながらダンは、マギーのマネージャーも務めました。マネージャーは受け持つ選手の対戦相手を選別したり、ファイトマネーの取り分を決めるなど、選手の利益を保護する仕事です。アメリカのボクシング界ではマネージャーはジムとは別個の存在であることが普通であり、マネージャーは各ジムと個別に契約を結んでいます。そのため、映画内でも描かれていますが、ダンのジムに別のジムとも契約を結んでいるマネージャーが頻繁に出入りしています。

止血係として

ボクシングの試合中、相手のパンチを顔面に受け流血することが多々有ります。止血係は応急処置を行い流血を止める役割を担っています。あまりに流血がひどいとリングドクターにドクターストップをかけられ負けてしまうので、止血係の役目は重要です。

アイルランド系アメリカ人

本作に登場する女性ボクサーは、アイルランドにそのルーツを持つアイルランド系アメリカ人です。
アイルランド系アメリカ人は、産業革命時代にアイルランドから移民してきたのですが、その当時のアメリカはイングランド系の人々が支配していました。また双方の間に宗教的な相違(アイルランド系はカトリック系であり、イングランドはそれを禁止していた)があり、当時からアイルランド系アメリカ人は不当に差別を受けていました。さらに、残っている職種も命に関わるような危険なものしかなく、劣悪な環境で過ごしてきました。
現在ではアイルランド系だからといった差別や、特別な意識はあまり顕著に見られませんが、人によってはアイルランド系であることを誇りに持ったり、逆にそれを理由で毛嫌いすることがあるそうです。

ちなみに、古くにアイルランドで使われていた言語にゲール語があるのですが、このことを知っているとより本作を理解することができるでしょう。

あらすじ

ボクシングジムを経営する老トレーナー、フランキー・ダン(演:クリント・イーストウッド)。かつて天才止血係として活躍した彼は、トレーナーとしての腕前も一流であり、多くのボクサーの才能を見いだしていた。
しかし、そんな彼にも弱点があった。彼は教え子であるボクサーの身の安全を考えすぎるあまり、挑戦的な試合を組めないでいるのだ。さらなるステップアップと栄光を掴み取ることに執着するハングリーなボクサーにとって、彼の采配はもどかしいものがあり、ダンはついに手塩にかけたボクサーに去られてしまう。愛情表現が苦手な彼は、ボクサーに自身の考えを伝えることも苦手だったのだ。そんな彼の厄介な性格は、彼の家族にまで悪影響を及ぼし、家族とは離散状態。娘に手紙を送るも拒絶される始末である。

そんなある日、旧友であり、ダンの経営するジムの清掃係としても働くかつての天才ボクサー・スクラップ(演:モーガン・フリーマン)の強い勧めで、彼はマギー(演:ヒラリー・スワンク)という30歳を超えた女性ボクサーのトレーナーを務めることになる。当初は女性のトレーナーになることを拒絶していた彼だったが、彼女の才能と情熱に心惹かれそれを受け入れたのだ。彼女にはどうしても成功しなければいけない「ある理由」があった。

栄光への道を一気に駆け上る二人。しかしそんな彼らに予想もしない結末が待ち受ける。

視聴した感想

まさかこんなにも切なく、悲しい気持ちになる映画だとは想像もしていなかった今作。前半部分は同じボクシング映画『ロッキー』のようなサクセスストーりーですが、後半は全く違います。
ネタバレ回避のため詳しくは語りませんが、女性ボクサーとトレーナーの二人が栄光をつかみ取るまでを描いた前半部分の描写が、余計に後半に起こる悲劇を際立たせます。
観終わった後、観客は自分たちの生き様や、これからの歩む生涯について深く考えさせざるを得ないでしょう。本作の主人公たちのように輝かしい人生だったか、これから先はそうあれるのか、と。

本国アメリカではこの作品について、宗教団体を始めとする様々な団体が批判の声明を出しました(これらの団体についても詳細について明かしてしまうとネタバレに繋がりますので、敢えて伏せさせていただきます。ご了承ください)。それも納得。主人公たちが最後に取った行動に、もしかしたら共感できる人は少ないかもしれません。
しかし、イーストウッド監督が言明している通り、本作は「父娘の愛」をテーマに描かれた作品です。年齢も性別も、そして血のつながりもない二人の間で、共通の目的を目指すなか芽生えた「愛」。彼らにとって映画前半部分のストーリーは、まさに二人の愛が成し得た結晶でした。これを大切にするためにも、最後主人公たちがとった行動は致し方ないことだと著者は考えます。

切ない究極のラブストーリーである今作。恋人にかかわらず愛する人がいる方全員に視聴していただきたい作品です。

登場人物/キャスト紹介

フランキー・ダン

演:クリント・イーストウッド
演:クリント・イーストウッド

ベテランのボクシングトレーナー。かつて、彼の友人でもありセコンドとして付き添ってもいたボクサー「スクラップ」が失明してしまう試合で、彼を止めることができなかった自責の念を持つ。そのことからボクサーたちの身の安全を考えすぎるあまり、無難な試合しか組まない。愛情を表現することが苦手であり、家族とも疎遠。特に娘からは拒絶されている。女性のトレーナーにはならないというこだわりがあり、マギーからトレーナーになってほしいという申し出を断り続ける。それは上記のトラウマが原因であった。

マギー・フィッツジェラルド

演:ヒラリー・スワンク
演:ヒラリー・スワンク

31歳にしてプロボクサーを目指す女性。貧民層の家庭で育ったアイルランド系アメリカ人で、トレーラーで暮らす家族からは愛情を受けていない。唯一彼女に愛情を注いでくれた父は既に他界している。そんな自身の価値を証明するためにウェイトレスとして働きながら、ダンが経営するジムに通い続ける彼女。ダンからは女性であることを理由に彼女のトレーナーになることを拒絶されるが、彼女にボクサーとしての並外れた素質があることを、ジムの清掃員を務める元ボクサー・スクラップは見抜いていた。

エディ・’’スクラップ・アイアン’’・ヂュプリス

演:モーガン・フリーマン
演:モーガン・フリーマン

ダンが経営するジムの清掃員。しかしその正体は、かつて名の知られた天才ボクサー。現役時代109試合目、セコンドを務めるダンの制止を振り切り右目を負傷のまま試合を続行。その結果失明しボクサー人生を絶たれてしまう。マギーの中に眠るボクサーとしての才能を見抜き、ダンにトレーナーになることを強く訴える。教え子であるボクサーへの愛情表現が苦手なダンを諌める役割を担っている。

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